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2024/11/23 00:11 |
怒れるアトピー民間治療法提唱者たち
はいはい。またゆかいなアトピーの季節が来ましたね。
毎晩のように眠れない夜をすごし、かきむしってシーツを血まみれにしてますテヘペロ。

そんな俺を不憫に思った友人から、アトピーに効くという石鹸やボディソープをもらったりします。

まず最初に言っておきたいんですが、気持ちはものすごく嬉しいです。感謝してます。
でも本音を言うなら、気持ちだけで納めておいていただきたいです。
なぜなら、その後の展開が大体読めるからです。

この世に生を受け、物心つく前からアトピーと共に歩んできたベテランアトピヤーの俺は、過去に数限りない治療を受けてきました。
医師による診断はもちろんのこと、食事療法や生活環境の改善、使う洗剤や石鹸などなど、ありとあらゆるものを試し、ハンパない食事制限を受け入れたりと、改善にいそしんできました。
ですが、それらが効果を発揮したことは、ほとんどありません。
いわゆるステロイド剤と呼ばれる塗り薬は、最初は効果がありますが、やがて効かなくなる上に、強烈な副作用が出ることもあるらしく、あまり使えません。

これらを、それこそ30年以上も続けてきました。
さすがにアホの子である俺でも、完治を諦めるには十分すぎる長さです。もうこれは不治の病として、共に歩んでいくしかないと現実を受け入れるようになります。

アトピーのアレルゲンは十人十色で、症状も様々。
アトピヤーの9割以上が、アレルゲンの特定ですら出来ないのが現状です。
死なない病気の為か研究は遅れがちみたいで、現在完璧な治療法は無さそうですし、あたしの目の黒いうちには、特効薬が出来ることも無さそうです。

そこで、冒頭にも書いた方々の登場ですよ。
彼ら彼女らは大抵、自分が絶対の自信を持ってオススメするアトピー対策グッズなどを紹介してくれたり、手渡してくれたりします。
大抵は、
「これのおかげで誰それのアトピーが完治した」
という伝説付きで。

いや、俺かてそりゃあ治りたいですよ。
一日中掻きたい要求と戦い、汗を拭いたり体を冷やしたりして、何とか痒みをごまかして少しでも掻かないように苦心惨憺。朝起きると、掻き毟った体のあちこちから流血。爪は真っ赤。シーツがとってもスプラッタ。掻くと後悔することは分っているのに、どうしても掻いてしまう、その意志の弱さに泣けてきます。
そんなのが一切無い人生なんて、心の底から羨ましい。
だけどね、こちとら「これで治る!」みたいなものを数限りなくこなしてきたわけですよ。30年ですよ30年。そんじょそこらの「数限りなく」とは、年季が違います。
そのほぼ全てで効果がなかったもんだから、今更劇的な効果のある方法なんて、多分無いと思ってるんです。
それでもわらに縋りまくって、試してみるわけですけど、まぁ当然のように効果がなかったり、へたすりゃ逆効果になったりもするんです。

こうして、彼ら彼女らは自分が絶対の自信を持つ治療法が否定されると、大抵怒るんですよね。
「治らないはずは無い!」
「誰それはこれで治った!」
「お前はちゃんと使ってるのか!」
ってな勢いで。
これって多分、当たり前ですけど、本気で俺の体を心配してくれているわけじゃないんですよね。自分の信じるものが否定されたのが、気に入らないだけで。
でも、こちらもタダでもらった手前、負い目がありますから、
「治らなくてごめんなさい」
という気持ちになるわけですよ。
これ、治らないより辛いんです。

気遣っていただけるのは、本当に嬉しいです。
ですが、そういったものをもらった瞬間、治らない→説教というコンボが展開されることが読めるので、ものすごく憂鬱になります。割と大きなストレスのようで、もらうだけでアトピーが悪化したりもします。

だからもう、そっとしておいてもらえませんか。
しつこいですが、気持ちは嬉しいです。俺も治りたいと思います。でも多分無理だと思ってます。
STAP細胞レベルの発見が無い限りは。

アトピー長期保持者は、多かれ少なかれ、似たような経験をしてきていると思います。
治療法を紹介するのも良いと思いますが、その後は何も聞かずに放置してあげてください。
ベテランアトピニストからの、お願いです。

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2014/08/15 22:38 | Comments(0) | 日常

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