俺のおみや

絵が好きなんです。

元々は、絵なんて全然興味無かったんですわ。
学生時代の美術の成績なんて、目を覆わんばかりの大惨事でしたからね。

絵好きの歴史はけっこー浅くて、５年前ぐらいが開始点。
その当時付き合っていた人が、車で半日以上かけて、はるか彼方の美術館に一人で行ったとかいう話をしたんですよ。ええ、この趣味も女が起点ですよ。俺の趣味の１０割以上は、女起点となっております。

正直、思いましたね。
この人は一体何を言ってるんだ？って。
美術館なんざ、一体何が楽しいんだ？さっぱり意味がわからん。
そんな時間があるなら、納豆でダイエットでもしてたほうが、よっぽど有意義やんか。

でもやっぱ恋人だし、まだ初々しい時期だったから、正面きって
「美術館とか、アホかオメー」
とか正直に言うって、無理じゃないですか。
人の趣味に１ミリも理解を示さない、人としてどうかと思われる発言じゃないですか。
なのでその場は
「へぇぇ。素敵だね」
とかって軽く流してたんですわ。言いたいことも言えないこんな世の中じゃ。

それでも、絵の話をあんまりにも熱心に楽しそうに話すもんだから、その時点から興味が出ておりました。
ただ、わざわざ美術館に出かけようって気持ちにまではならんかった。

その数年後。
ＮＹに遊びで行きました。

色々と幸運が重なって行けることになったんだけど、ＮＹ行きが決まるまで、そんなとこ一生行くことないと思っていたし、そもそもＮＹの正確な位置とか分かってないぐらいで、当然どんなものがあるのかも分かってなかった。
ガイドブックを立ち読みして、そこで見つけたのが
「メトロポリタン美術館」

自主的に行った初めての美術館が、世界に名だたる美術館ってのもミーハー丸出しなんだけど、ここでヤラれた。絵の前で、気が付けば半時間ぐらい１枚の絵を眺めていたりする自分がいた。ずっと見ていたくなるような絵が、右にも左にも上にも、文字通り五万とある。興奮しすぎて鼻血出そうやった。

こーして絵にハマった俺は、数々の美術館へとせっせと足を運びまくることになる。
大英博物館、ナショナルギャラリー、ルーブル美術館、日本なら大塚国際美術館とか。
旅行の主目的が美術館とかいう、およそ理解しがたい事にまでなった。

んであと、ロシアのエルミタージュ美術館ってとこに、今一番行ってみたいんですが、京都市美術館で今エルミタージュ美術館展やってんですよね。
これはいかなきゃってんで、休み取って今度行くんですが。

そんな話を周りにしていたら、有り難いことに、あちこちから博物館とかのチケットもらっちゃったんですよ。

一つ目は神戸市立博物館のミイラと古代エジプト展。
イギリスの大英博物館で見てきたんですが、また会えるとは思ってなかったよ。楽しみ。
まー友達いないから一人で行くんですけど、チケット２枚もらっちゃって。
これは６月１７日までやってるから、それまでに誰かにあげられるだろうし、これはいいんだけど。

問題は次。
京都国立近代美術館のアール・デュ・ジュエリーの世界。
５枚もあるんスよね。しかも４月１５日まで。
ばらまくか。東京タワーから。

色々と楽しみ。