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2024/11/23 05:10 |
1日カフェ 開催しましたがね
人生初となる1日カフェ 当日。

OPENは11時からだったけど、俺達は9時から店に入って、仕込み開始。

---------- カイシ ---------

仕込みは1時間程度で予定通り終わり、開店までのんびりと、みんなでコーヒーを出しあってみたり、お客さんの役になってのロールプレイングなどをして時間をすごした。
開店時間になっても、入ってくるお客さんはまばら。
みんな暇なので、たまに来たお客さんにほとんど全員で監視。水が1ミリでも減ったら注ぎに行き、飲み物もオーダーが入ってから3人がかりで1杯のコーヒーを作ったり。
帰りは、もちろん全員でお見送り。
仲間のうち、常に何人かは休憩に出てたし、余るであろうウーロン茶とかケーキを、ガンガン飲み食いしてた。
もちろん来るお客さんは、仲間の身内ばかり。俺もわりと久しぶりに会う友人とか、会社の後輩も来てくれていたので、ほとんどずっと喋ってました(笑)
オーダーストップの頃には、誰も居ない状態になったので、早めに閉店。
そこから掃除や後片付けをして、今日の反省点とかを語らいながら、残った料理や飲み物をみんなで食べる。
予想通り、お客さんは少なかったよねー
でも色々と勉強になったねー
暇だったよねー(笑)
なんて話をしながら、退去時間になったので退去。
そして1日カフェは、終了しました。

---------- シュウリョウ ---------

と、なるはずだった。
当初の想定では、こんな風に平和に終わるはずだったんだ。
それでは現実編、はじまるよー。

拍手

まずは仕込み。
当初の予定では、メインでホールに立つ俺とあと2人は、この間にホールのやり方を練習し、それ以外の料理担当が仕込みを完了させる、という流れだった。
仕込みの時間も2時間もあるし、3人も居るし、まぁ余裕だろうと。
ところが、蓋を開けてみれば絶望的に時間が足りなかった。
初めて使うキッチンで、しかも30人分×2という大量の仕込みというのも、誰もが未経験。なべの大きさが足りずに2つに分けなきゃならんかったり、湯が沸くのに時間がかかったり、狭い厨房に6人全員が入って、それぞれが包丁振り回してもう阿鼻叫喚。まだカフェ始まってないのに、日を改めて仕切りなおししたくなってきた。
開店ギリギリになんとか仕込が完了し、大慌てで看板を作って、表に出す。

看板を出した瞬間、お客さんが4人+2人+2人とご来店。
ホールのやり方なんてびた一文教えてないまま、ホール担当のイケメンに俺が
「水とおしぼり置いて客にメニュー渡してオーダー聞いてきて飲み物は後か先かも終始笑顔で」
と話し、世界でも稀に見る低レベルなレクチャーのみで、いきなり実践投入。
俺もオーダーをとるも、オーダーの記入についても取り決めしていなかったので、みんなバラバラの表記。これも後で大混乱の元に。

料理は仕込が出来ていたので、わりとスムーズに提供することが出来た。
が、それ以外のサーブは最悪だった。
予想外にケーキが出たことも、最悪さ加減に拍車をかけまくった。
ケーキの提供と紅茶系は、できるのが俺しかいなかった、というかサーブの仕方を説明している暇が無かったので、結果的に俺がやらざるを得なく、俺の負荷がハンパなく向上。
ケーキも事前にある程度カットしてあったものの、あっという間に足りなくなり、それらもカットしなきゃならんしドリンクも作らなきゃならんし湯はたりんしで、俺は開始1時間で、早くも逃げたくなった。逃げたくなるなんて感覚、大人になってからは久しぶりだなー。

店は、あっという間に満席。
満席のため帰られたお客さんも、俺が見ただけで2組は有った。
しかも後で分かったんだけど、仲間の身内でない一般客が3組ぐらいは来てたみたい。話が違う!話なんてしてないけど!

コーヒーは豆から1杯ずつ手挽き、というポリシーは、2杯目から早速覆る。そんな余裕は一切ないので、仲間のひとりに予備としてたまたま持ってきてもらっていた、小型電動ミルを使って豆を挽く事になる。
しかしこのミル、1回使ったら5分休憩が必要という、イタリア人気質な仕様があった。それを知りつつも無視して使い続けた結果、ミルが爆発した。比喩ではなく、まじで「ボン!」って漫画みたいにゆってた。爆発の瞬間、ミルちょっと浮いてたもん。
爆音と同時に、コーヒー粉が当たり一面に飛びまくり、またまた阿鼻叫喚。皿や冷蔵庫にまで飛び散ったので、これらを必死に拭く。こんなことしている時間は無いのに!
ってか豆挽けない!おいおいどーすんだよ。コーヒーの無いカフェとかマジウケルんですけど!
仕方なく手挽きに戻るものの、とてもじゃないが間に合わない。料理担当にもこちらに入ってもらって、ひたすら手動で豆を挽いてもらっている間、なんとか電動ミルが直らないかと試行錯誤。
するとなぜか直った。多分、これが最後のご奉公って形で動いてくれたんだと思う。使用2回目でもう遺言モード。

アイスとホットを同時に注文されたりすると、アイスはホットを冷やすことで作るために、冷やしている間ホットは放置される。そのため、アイスが出来た頃にはぬるいホットコーヒーの出来上がりん♪
これのせいで、後から「ぬるい!」という苦情が殺到しまくった。みんな大人なので、営業時間中には何も言ってこなかったけど。
お湯を沸かせるヤカンも1つしかないし、電気ケトルもフル稼働したけど全然お湯が間に合わず、ドリンクが30分待ちとかザラだった。ピークのときは、ドリンク待ちが6組ぐらい出てた。正直、半泣きになった。
一番提供が簡単なジュース系は、ウーロン茶が1杯出たのみ。オレンジジュースにいたっては、ついに1杯も出ることなく。

遅配も連発したけど、テーブルナンバーもろくに決めていなかったので、誤配も連発。ケーキ頼んでない俺の友達に、ケーキ提供しちゃいました。なんかケーキの分の代金も払ってくれてたみたいで、本当申し訳なかったわ。

紅茶の淹れ方は、ヤカンを高々と上げて淹れるというパフォーマンスも兼ねているってのに、キッチンに5人も居るので場所がなく、奥のほうで細々とダイナミックに淹れてた。当然誰からも見えんし、すげー無駄な労力でした。

ケーキもひどかった。
最初は順調に出していたものの、3ホール目に関しては、端っこがスポンジケーキみたいになってた。シフォンはふわふわというポリシーだけは守りたい俺は、端っこをナイフでそぎ落として提供。だから最初のほうに出てたシフォンと、後から出てたシフォンでは、10%ぐらいサイズが違った。
そして紅茶のシフォンにいたっては、仕込みの段階で「使えない」と判断。
「こんなものがお客様に出せるか!」と叫びながら、3ホールのシフォンを全部、ゴミ箱にダンクシュート。多分、あの時の俺はかっこよかった。食べ物(に近いもの)を粗末にする俺は呪われるべきだけど、気に入らない作品を叩き割る、プロの陶芸家みたいだった。

カフェにかける音楽はユウセンじゃないので、みんなでカフェっぽいCDを持ち寄ってたんだけど、忙しすぎてCDを交換する暇もなく、1枚目のCDがずっと流れてた。
しかも俺がリピートの設定ミスって、1枚リピートにするはずが、1曲リピートになってた。延々と同じ曲しか流れないカフェ。

ラストオーダー30分前には、グラタン品切れ、ケーキ品切れ、コーヒー品切れという状況になった。他はともかく、コーヒー品切れはまずいだろうカフェ的に考えて。
この30分に客が来たらコーヒー無いんですよサーセンとか言う?いやそりゃあかんだろ誰かコンビニ行って豆買って来いよでも30分なら戻ってきたら終わってるぞ
と、6人で頭寄せ合ってモゴモゴと首脳会議をしてたら、客来ないまま30分たってた。
結果的に、まさかのコーヒーピタリ賞。

オーダーストップの1時間前ぐらいから、ようやく空席が出てくるようになり、それに伴って俺達も落ち着きを取り戻してきた。
結局、誰一人一瞬たりとも休むまもなく、フル回転しててギリギリ回してた。回ってなかったけど。本来このぐらいの客席(26席)なら、2人ぐらいで回さなきゃならないらしいよ。
このあたりからみんなやっと正気に返って、喉の渇きを思い出して水を飲んだりしてた。
そいや休憩無しはもちろんのこと、完全に飲まず食わずでもあったな。労働基準法完全無視カフェ。

最終的に、来てくれたお客さんの数は30組、60人ぐらい。
売り上げは36000円ぐらい。
人経費ゼロでも、場所代とか材料代とかで、結局4000円ぐらいの損益。
ほぼ満席が続いたから、出せる売り上げとしては限界に近いものだと思う。
あんなけフル回転して、売り上げ3万て。やっぱカフェって、絶望的に儲からないよね。

反省点は山のようにある、というか反省点じゃないところが見つからなかったりもするけど、やっぱ提供までに時間がかかりすぎるというところが、一番の問題点だったね。
時間がかかるから溜まるし、それにかかりっきりになるから他のサービスがおろそかになるしで、悪影響のビッグウエーブに乗るしかない状態。
注文を受けたら即座にサーブできるというのが最優先で、それを守れる範囲で品質を上げるという考えでないと、全然回せない。
その考えで行くと究極は、ご飯はレトルト、コーヒーはパックをそのまま、という残念なカフェになってしまうので、そこをどう折り合いをつけるかが難しい。
やりたい事はたくさんあるけど、それでも一定時間内に絶対に提供するという制限の中で、どれだけ出していけるか。
カフェの数だけ、これに対する答えがあって、それぞれが体現していると考えると、ますますカフェ巡りが楽しくなりそうな。

今回1日カフェをするにあたり、コーヒーとパンをそれぞれのお店から購入しました。
自家焙煎コーヒー マウンテン瀬田
 コーヒーと紅茶はここで買いました。
 俺のコーヒー知識の出発点。
パン工房ロゼッタ
 ちょっとした縁でお知り合いになったパン屋さん。
 店長は俺と同い年ながら、パン屋の店主で子持ち。
 一体どこを正解ったら、こんな差ができてしまうのか。
コーヒーとパンは、何人ものお客さんから褒められました。
そういえば、ケーキもちょっとだけ褒められたんだよ。エヘ。もうパテシエと名乗っていいよね。名刺にも入れちゃうね。

ものすごく勉強になりました。
来て下さった方々、苦笑いしか漏れない不愉快な経験をさせてしまいましたが、本当にありがとうございました。
つ、次はもう少し頑張るよ! 
2曲ぐらいは流れるカフェにするよ!

2014/01/20 19:52 | Comments(0) | カフェ

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