「モノを所持しているだけで、コストが発生している」
部屋の隅に設置された、本棚を見てみる。
愛読している本、積読している本、買ったら満足した参考書や指南書などなど。
並べるだけでは飽き足らず、本の上に本、本の下にも横にも斜めにも本、本、本。hon around hon。
ものすごく無駄な空間だし、見苦しい。
でもまぁそれさえ除けば、持ってるだけならタダだし。いつかまた読むかもしれないし。
そもそも買った本を簡単に捨てるなんて、お百姓さんに申し訳なくて出来ませんよ。
と、考えていた時期が俺にもありました。
この「いつかまた読むかも」とか「捨てるのはもったいない」という考えに同調できた人は、俺と同じく、片付けられない系男子に属する可能性が高いです。
そこで登場するのが、冒頭に書きました「保存コスト」という考え方です。
実は、モノはただ在るだけでも、コストが発生しているというのです。
理系らしく、相手をうさんくさい理論でケムに巻いてみましょう。
例えば家賃です。
家賃は、部屋だけでなく、押入れや戸棚のスペースに対しても支払っています。
家賃の対価として得られているスペースの一部に、何物かが存在すると言うことは、その分自噴の使えるスペースは減ります。家賃は変わらないのにスペースだけ減る。これはつまり、「何物か」の分だけ、対価が減る事になるわけです。
式で表すと、家賃を「Y」、スペースを「SP」、荷物を「家賃」、とすると、
Y=SP+家賃の関係にあるとき、
0=SP+(家賃-Y)
0=SP
つまりこのままでは、スペースがゼロになってしまうのだよ!
ならんか、そうか。
まぁそんな事ゆーても、実際は開いたスペースをそのままにしておこうが、何かを置こうが、取られる家賃は変わらない訳だし。それなら何か置いたほうがお得じゃね?
そう考えた人も、俺のように非モテ最下層社畜系男子に属する可能性が高いです。
繰り返しになりますが、そこで登場するのが「保存コスト」です。
この「コスト」というのは、なにも金銭だけの話ではありません。
「コスト」を「労力」と言い換えてもいいかもしれません。
例えば不要になった服をたくさん所持している場合。服を選ぶ際に、その不要な服がたくさんあると、着たい服に到達するまでに、選び分ける時間が長くなりますよね。奥に仕舞った引っ張り出す為に、体力も使うかもしれません。
また、衣替えともなると、それらの服もまた入れ替え対象となるわけです。着ないのに。
防虫剤やカビ対策なども必要になります。
本の場合も同じです。掃除するときにいちいち除けないといけないし、持っている本を把握していないので、持ってないと思って同じ本を2度買ってしまう危険性もあります。
これらの労力は全て、無駄なものを保持してさえいなければ、不要だったものです。
これが無ければ、家での一つ一つの行動は、もっと効率よく短時間でこなせるはずなのです。
と、いう理論を思いついたので、試しに実践してみたいと思います。
まず本をブックオフ。服とゲーム、デジタル関連をハードオフに叩き込みたいと思います。
いつか弾けるかも...!と夢見まくってきた楽譜どもも、捨てまくります。電子データに変換してから。