ET-WEST2008に行ってきました。
昨日と今日、インテックス大阪にて、開催してました。
当日大雨だったのは間違いなく俺のせいだよ文句あんのかごめんなさい。
ttp://www.jasa.or.jp/etwest/
関東では横浜でやってまして、こっちのが規模も遥かに大きく、歴史もある。
3年ほど前から関西でも開催されるようになり、少しずつ規模も来場者数も増えてるみたい。
今のところ、関西は皆勤。
去年の横浜では、自社ブースに立たされ、なぜか外国人ばかり対応する破目になって泣いたんですけど、
今回はただの見学者で、のんびり見てきました。
・NECさんのマルチモーダル指認証技術
指紋と静脈をチェックして、当人を認識する技術。
手のひらも出来るようになるらしい。
展示会で見せてもらったのは指の方で、他人ではもちろん一致しないんだけど、自分の手の、別の指とか、別の手の同じ指とかでもダメだった。
同じ指でも、怪我とかしたらアウトだけど、切り傷程度なら認証可能らしい。
ということは、横一線の擦り傷程度の「隠し」は有効ということか。
こういう技術を見ると、どーしても抜け穴を探してしまうのは、理系の宿命か。
怪我じゃなくても、バンドエイドとかまいたりしたらダメらしい。
ATMの認証とかに使えば、カードを落としても安心やね。
・株式会社コアさんの次世代超高感度GPSチップ
前はGPSのチップしかなかったけど、今回はGPS基板になってて、シリアルでGPSの情報が取れるらしい。
衛星から流れてくる座標情報を、そのままスルーパスしてるだけなんだろうか?
それとも、何か分かりやすく加工してくれるんだろうか?
そのあたりはよく分からなかった。
いつも思うんだけど、GPSってむちゃくちゃ面白い技術だと思うんだけど、ナビ以外の使い道が思いつかない。
例えば配送されてくる商品が今どこにあるかとか、徘徊するおじーちゃんがどこに行ったとかいう情報が、リアルタイムで分かるだろうけど、そんぐらいしか思いつかない。
そもそもそんな事知りたい人は少数派だし、ビジネスにするにはもう一ひねり必要だよな。
だけど、GPSなら正確な時刻が取得できるんだよな。
その機能は、あくまでオマケ程度で考えていたんだけど、
時間になったら自動的に噴水が変化するようなものに、かなり使えるかも。
NTPで正確な時間は取れるけど、ネットに繋がる必要があるし。
その点、GPSなら空さえ見えていれば、常に正確な時間が取得できる。
それで何か出来ないかなー GPS制御は、絶対面白いと思うんだけどなー
はるか宇宙の衛星から情報を受け取るなんて、それだけで鼻血が出そうにワクワクする。
3つ無いし4つの衛星の位置情報から、現在位置を割り出すなんて、数学的で考えるだけで楽しくて、もう鼻血とまらんわ。
・NECさんの組み込み用Webブラウザ Espritシリーズ
前に一度、組み込み機器にブラウザ乗せようとして、お流れになったんだよな。
こういうのがあれば、簡単に実現できたのかも。
あまり詳しく聞いてないけど、ソースもくれるから中身いじくれるっぽい。
ゲームとか、カラオケの据え置き型リモコンなんかに使われてるらしい。
いつもお世話になっております。
・HITACHさんの 組み込み機器向け高品位音声合成ミドルウェア
文字を打ち込むと、それをむちゃ滑らかに喋ってくれる。
もちろん漢字交じりOK。
合成音声を作るソフトはいくらでもあるけど、これは凄かった。
普通の喋りと違和感無い。むしろ俺より日本語流暢に喋ってた。
作った声は、男性、女性も選べる。
そのうち子供とかお年寄り、著名な俳優、特定のアニメキャラなんかも選べるようになるんだろうか。
これでウチも、萌え市場にも参戦かー
・ARTRAYさんの 赤外線温度監視USB2.0カメラ
キタキタキタ!温度監視ですよ。
サーモグラフィの動画が見られるやつです。
これも、面白い技術だと思うんだけど、使い道が思いつかないなー
例えば急に雨が降ってきた時、顔の温度が低い人は傘をさしておらず濡れていると判断して、
「風邪ひくなよ。でも、もしも風邪の時は鈴木診療所へどうぞ」
と宣伝するとか?そんな診療所イヤ過ぎ。誰が行くか。
そういえば台北から帰ってくるとき、税関かどこかで、これで道行く人をチェックしていたよ。
多分、感染症を調べてるんだろうね。顔の温度が高い人は要注意ってわけ。
まぁほとんどが機内で飲みすぎた、酔っ払いだろうけど。
・日新システムズさんのXPORT
はるか昔、一度仕事で使った事がある。
が、その頃から比べて装いも新たに、進化してるみたい。
指すだけで、シリアルとイーサネットの変換をしてくれるというもの。
これ自身がメモリをもっていたり、サーバになったりと、小さな体にいろんな機能が詰め込まれている。
ウチの製品では、ほとんど変換機能しかつかってなかった。もったいないー
またこれを使ってなんか作りたい。変換機能自体は地味だけど、あるのとないのでは大違い。
・福西電機さんのリモートストレージサーバシステム
俺が注目したのはネットワークカメラ。
動画の保存と、過去の動画の検索や、一定範囲の動きに反応して録画する機能、分割同時表示など、今ある技術は全部やってます、的なものとの印象を受けた。
webカメラとか、指定範囲に動きがあれば録画などの機能を使って、なんか出来ないかなー。
玄関のドアとか窓とかに絞って監視し、このあたりに動きがあれば録画開始ーというのが普通の使い方だけど、人を監視する以外に、なんかないもんかなー。
やはり、畑を荒らすイノシシとか撮るしかねーか。
しかし荒らされてるのを、ただ黙って撮っても意味ないよな。
それを証拠にイノシシを告訴するのも、ちょっと骨が折れそーだ。そんなソフトはないからな。
・株式会社シー・エス・イーさん MATRIXSCOPE
RFIDタグやGPSを使って、誰がどこにいるのかを監視するシステム。
あとはICカードによる入退室管理。
人の動きを把握できるもんだけど、こんなもん殺人事件発覚後のアリバイトリックにしか使い道が思いつかない。
いちいち人を探したりしなくて済むのは便利かもしれないけど、それだけならみんなが電話を持てば済むし。
荷物の場所把握がメインになるんかなぁ。
RFIDやGPSは面白いんだけどなー。
特にRFIDは、アイデア次第で、とんでもない事が出来そうな気がするんだが、いまいち普及してないよなー。
もうひとひねり、なんかないかなぁー。
・ディジ インターナショナル株式会社さん XBee
シリアルを無線で飛ばすもの。
単純だけど、これがあれば色々と遊べそう。
工場内を全て無線で繋げて、リアルタイムに結果を表示、見たいな事が、けっこー簡単に出来るように思えた。
無線は不安定で、何度も泣きをみてるけど、またやってみたい。
・形式手法(VDM)とかいうのについて、説明しているブースがあった。
開発手法で、仕様定義の段階から、仕様書にプログラムみたいなものを書いていく。
これを使うと、コンパイラみたいなもんが、仕様的に矛盾している箇所なんかを指摘してくれるそうな。
お試し版みたいなCDももらった。暇があれば試してみたい。
しかし、確かにソフトで仕様の矛盾点を出してくれるってのは、ちょっと魅力的かもしれんが、プログラムみてーな仕様書の記述方法を覚えるほうが大変じゃねーかなぁ。
そもそも人間が分からなかったら意味ないし。
記述方法は、VBAで変数を日本語にしたみたいな感じだった。あれは普通の人は分からないだろ。
他にも自動で仕様書書くとか、仕様を検査するみたいなソフトは出ていたけど、まだまだ発展途上って感じに見えた。
ソースの自動検査のツールも増えてきてた。気軽に使える値段じゃないけど、こういう技術は発展してほしい。
プログラマの究極の目標である「プログラムを作るプログラムの作成」。
ここに、ほんのわずかずつ、でも確実に近づいているのが見えて、ワクワクする。
まぁそうなったら、俺みたいな底辺のデジタル戦士はお払い箱ですが。
俺が生きている間には無理だろうから平気。
あとは動画解析も、仕事には関係ないけど興味そそられる。
単純に、動きに反応するだけのものがほとんどだったけど、歩き方とか癖とか、そういうものも解析してデータベース化していけたら、面白いかも。
そんなもん何に使うのかは、賢い人に考えてもらうとして。
所詮俺は技術屋だなぁとつくづく思う。
興味ある分野の、難しい技術や理論は、何年勉強してでも理解しようとするのに、いざ技術があっても、それの使い道が思いつかない。
ここらへんはやっぱ、天才のヒラメキが必要なんだろなー。
RFIDは、絶対何かもっと凄いことに使えると思うんだ...惚れたんだあの技術に。