A子「何でもらってくれへんのよ!」
俺「いやいや、おかしいでしょそれ」
好きな子に差し出されたラブレターを前に、こんなやり取りが何回か続きました。
絵だけ見ると、一体どこの女たらしイケメンの話だと思うのですが、紛れも無く、俺の話です。
あの瞬間、俺は人生で唯一モテていたのかもしれない。
未だに夢に見る、中学生の頃の話です。
当時、俺はA子さんのことが好きでした。
あんまり目立たない子なんだけど、話せば明るくて、優しい人でした。
今思えばあの頃は、そんなに人ばかり好きになってたような気がします。
しかし、A子さんにはK君という、想い人がいました。
K君は、サッカーが得意な明るいイケメンでした。当然のようにモテてました。
よくある流れですが、俺はA子さんの恋の相談役となりました。
A子さんから嬉々として寄せられる、本日のK君情報を聞きながら、顔で笑って心で喀血していました。
ただしA子さんは、積極的にK君にアプローチすると言うような事は無く、日々「目が合っちゃった!キャー!」的な喜び方をする、どちらかというとミーハーな部類でした。
そんなある日。
A子さんは、K君へのラブレターを書いたと言いました。
山が、動く。
おお、とうとうこの日が来たのか。
今までは「相談役ポジ」という悲しい場所に居座る事により、少なくとも男友達の中では仲がいい、という地位に甘んじていられましたが、いよいよその地位すらも剥奪されるでしょう。
そして、ただA子さん笑顔が見られたらそれでよかったのに、今後は横に並ぶK君の笑顔も垣間見ることになるのでしょう。
「そうなんだーうまくいくといいねー(白目)」
口から、ジャグジーに負けない勢いで泡を吹きながら、俺はそんな棒読みのエールを送ったりしていたと思います。
その直後、信じられない事が起きました。
A子「はい。読んでね」
照れながら、俺にそのラブレターを渡そうとするんです。
いやいやいや、おかしいでしょそれ。
何で俺がK君へのラブレターを読むの?
添削しろと?国語2なのに?
100歩譲って仮にそうだったとしても、好きな子の他人宛ラブレター読まされるとか、そんな拷問ありえんやろ。さすがのボンドもペラペラ喋るわ。
俺「K君へのラブレターなんやんな?」
A子「うん、そう」
俺「じゃあ俺が読むのはおかしくね?」
A子「いいから」
以降ループ。
上記のやり取りを、壊れかけのレディオみたいに繰り返してました。おとなしいA子さんにしては珍しく、一歩もひかないインファイトを展開。
何十回と、繰り返されました。
本気で、意味が、分らなかった。
そのうちA子さんはキレだし、冒頭のセリフになったわけです。
そして結局、もらわずじまいでした。
あれから数十年が過ぎました。
今思えば、もしかしてもしかすると、彼女は俺宛にラブレターを書いていたのかもしれない、と誇大妄想を患ったりもするんですが、それでもやっぱり色々おかしい。
聡明な女性陣に、是非とも彼女の心理を解き明かしていただきたいところ。
女心は、永遠の謎です。
俺「いやいや、おかしいでしょそれ」
好きな子に差し出されたラブレターを前に、こんなやり取りが何回か続きました。
絵だけ見ると、一体どこの女たらしイケメンの話だと思うのですが、紛れも無く、俺の話です。
あの瞬間、俺は人生で唯一モテていたのかもしれない。
未だに夢に見る、中学生の頃の話です。
当時、俺はA子さんのことが好きでした。
あんまり目立たない子なんだけど、話せば明るくて、優しい人でした。
今思えばあの頃は、そんなに人ばかり好きになってたような気がします。
しかし、A子さんにはK君という、想い人がいました。
K君は、サッカーが得意な明るいイケメンでした。当然のようにモテてました。
よくある流れですが、俺はA子さんの恋の相談役となりました。
A子さんから嬉々として寄せられる、本日のK君情報を聞きながら、顔で笑って心で喀血していました。
ただしA子さんは、積極的にK君にアプローチすると言うような事は無く、日々「目が合っちゃった!キャー!」的な喜び方をする、どちらかというとミーハーな部類でした。
そんなある日。
A子さんは、K君へのラブレターを書いたと言いました。
山が、動く。
おお、とうとうこの日が来たのか。
今までは「相談役ポジ」という悲しい場所に居座る事により、少なくとも男友達の中では仲がいい、という地位に甘んじていられましたが、いよいよその地位すらも剥奪されるでしょう。
そして、ただA子さん笑顔が見られたらそれでよかったのに、今後は横に並ぶK君の笑顔も垣間見ることになるのでしょう。
「そうなんだーうまくいくといいねー(白目)」
口から、ジャグジーに負けない勢いで泡を吹きながら、俺はそんな棒読みのエールを送ったりしていたと思います。
その直後、信じられない事が起きました。
A子「はい。読んでね」
照れながら、俺にそのラブレターを渡そうとするんです。
いやいやいや、おかしいでしょそれ。
何で俺がK君へのラブレターを読むの?
添削しろと?国語2なのに?
100歩譲って仮にそうだったとしても、好きな子の他人宛ラブレター読まされるとか、そんな拷問ありえんやろ。さすがのボンドもペラペラ喋るわ。
俺「K君へのラブレターなんやんな?」
A子「うん、そう」
俺「じゃあ俺が読むのはおかしくね?」
A子「いいから」
以降ループ。
上記のやり取りを、壊れかけのレディオみたいに繰り返してました。おとなしいA子さんにしては珍しく、一歩もひかないインファイトを展開。
何十回と、繰り返されました。
本気で、意味が、分らなかった。
そのうちA子さんはキレだし、冒頭のセリフになったわけです。
そして結局、もらわずじまいでした。
あれから数十年が過ぎました。
今思えば、もしかしてもしかすると、彼女は俺宛にラブレターを書いていたのかもしれない、と誇大妄想を患ったりもするんですが、それでもやっぱり色々おかしい。
聡明な女性陣に、是非とも彼女の心理を解き明かしていただきたいところ。
女心は、永遠の謎です。