俺のおみや

今の職場に、困った上司がいます。

ネガティブな意味での困った上司なら、わんさかいます。
そんなのは、敵ですからどうでもいいんです。
本当に困るのは、ポジティブな意味での、困った上司。

激務の際に、他の誰も気にしないような、俺のメンタル面を気にかけてくれたり。
俺のミスなのに、責めないでフォローしてくれたり。
他の上司に理不尽な理由で怒られているところを、横から割り込んで戦ってくれたり。
数え上げればきりが無い。

もうね、正直止めて欲しい。
その配慮のせいで、俺がどれだけ絶望の淵から救われているか。
その配慮のせいで、俺がどれだけこっそり給湯室で嬉しおよび悔し涙を流しているか。
その配慮のせいで、俺の「こんな会社辞めたる！」の決意が鈍るか。
あなたがいなけりゃ、とっくに辞めてる。

前の職場でもそうだった。
俺には合わない会社だということは、３年目ぐらいで十分に分かっていたのに、素晴らしい上司がいてくれたせいで、結局１０年も逃げ遅れてしまった。

前の職場で、かの上司の下についた頃。
経験も知識も無いのに、根拠の無い自信だけはあったあの頃。
上司に毎日怒られた。毎日泣きながら勉強してた。
そのかいあって、１年も経つころには上級のプログラマとなり、様々な仕事を任されるようになった。

上司が事前に、辞めることを伝えてくれた時。
びっくりしたけど、これだけは伝えなきゃと思って。
貴方がいたから、今の俺があるということを、一生懸命伝えた。
最後の方は、何故か俺が泣きながら伝えてた。
その後、二人で笑った。
その上司とは、今も付き合いがあります。
今も相変わらずショボイ俺を、叱咤激励してくれてます。

その上司に勝るとも劣らない今の上司が、真に困った存在なのです。

やれやれ。今回も逃げ遅れそうだ。