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2024/11/23 09:43 |
プログラマのおしごとと独り言の因果関係について
たとえば。
自分がやったことが無くても
「事務員」
と言われれば、なんとなく仕事の内容とかは想像できるじゃないですか。
そのほか「コック」「大工」「教師」「ダンサー」なんてーのも、ある程度想像がつきますよね。

しかし「プログラマ」と言われて、その仕事の内容を性格に想像出来る人は、運悪く経験者かあるいは相当なマニアだと思われます。
ましてや「プロジェクトマネージャー」「システムエンジニア」「プログラマ」の違いを正確に把握できる人なんて、日本に数人しかいないと思います俺もあんま分かってません。

とかく、IT系は胡散臭い。
「なんか横文字で頭よさそうに聞こえるけど、何をしているのかよく分からない」
おそらくこれが、一般的なIT職に対するイメージなのではないかと、私は思いますゆえに私は在る。

そこで、プログラマの端くれの端くれ、安定の欄外に生息する俺が、プログラマの一日の仕事ぶりを赤裸々に語ってしまいます。
加えて、プログラマとは切っても切り離せない「独り言」の存在意義についても、その必要性を必死に訴えたいと思います。だから独り言が多くても、キモいとか言わないでくださいいや普通キモいよねってか恐いよねごめんね生まれて。

<出勤フェーズ>
雨の日も風の日も、自転車でフラフラ出勤。
あー今日はあれやらなきゃ、これもやらなきゃと、ひとこぎする度に持病の「仕事中だけウツ」が悪化する。
すれ違う人全てが、俺より圧倒的に幸せに見える。
だってみんなプログラマじゃないんでしょ?いいなぁ、みんな幸せだなぁ。
仕方なく会社に着く。昨夜のうちに隕石直撃でクレーター化したりしておらず、残念ながら平和に建ってた。

<朝の行事フェーズ>
PCを起動。そしてメールチェック。
ガンガン受信される不愉快なメールたち。
やれ問題が発生しましただの、納期に間に合いませんだの、今すぐ調査して報告しろだの。
件名だけで人生20回分ぐらいウツになれそうな未読メールが、メールボックスにガンガンたまっていくのを、死んだ魚の目で眺める。仕事開始5分で、もう帰りたい。ってか還りたい土に。

窓の外を見る。とても天気がいい。
こんな箱(PC)窓から投げ捨てて、高笑いしながら「お疲れ!」って帰れたら、さぞかし幸せだろうなぁと考える。
気持ちを切り替えるために、カブトムシが内気な二人の仲を取り持つラブストーリーを、なんとなく考えてみる。その二人が新婚旅行中に偶然、インカ帝国の巨大遺跡を発見して、CIAに命を狙われる逃亡者生活になるところぐらいまでは考える。椅子に斜めに腰掛け、目は死んだ魚のまま。口半開きで。
俺がそんな状態であっても、誰も気にしない。ってか周りのプログラマはみんな似たようなもの。
床のシミ一点を見つめたまま、微動だにしないもの。
マウスをぐーるぐると回し続けるもの。
一心不乱にキーボードを分解し、掃除するもの。
みんな何かしらの方法で、現実から逃避する。正気を保つ為に。
そうして3分ぐらい現実逃避をして、仕方なく現実に戻る。

まずは先ほど受信した不愉快なメールたちをざっと見て、采配する。
どんなに絶望的な情報が書かれていても、自分が宛先になってないものは、見なかったことにして放置。
人に押し付けられるものは、先輩にならへりくだって、後輩になら超上から目線で押し付ける。
残った、どう考えても自分がやらなきゃならんものについても、必死に頭を回転させて、なんとか他に押し付けられないか考える。
「ボタンを押したら白煙が出ました」
とかいう、どう考えても不具合な苦情ですら
「仕様です」
と切り捨てられないかと真剣に検討する。
無理そうなのでとりあえず
「そっすか交換しますわあと様子みてくっさいあははは」的なメールを5秒で返し、とりあえず問題を先送りすることに成功した気分になる。

そんなこんなで、すべての問題に一応の方向性をつけるまで、大抵午前中いっぱいはかかる。
結局自分の予定していた仕事は一切出来ないまま、午前が終わる。

<昼からの仕事>
さぁ自分の仕事をやるぞ!と気合を入れるも、またも緊急メールが。
そのメールの内容が

TO:俺
FROM:係長

調査し修正してください。

>TO:係長
>FROM:課長

>調査と修正を行ってください。

>>TO:課長
>>FROM:部長
>>
>>至急調査し、修正してください。

あと2,3人間に入ってる

>>>>>>>>>>>>TO:会社
>>>>>>>>>>>>FROM:お客さん
>>>>>>>>>>>>
>>>>>>>>>>>>これこれこーしたら壊れた!なんとかしろ!


という、間に入った上司たちのフォローがしっかりとなされた、素敵なメールで俺のやる気はうなぎ下がり。
そもそもソフトが悪いかどうかも分からないうちから「修正」しろとか、意味わからん。
独り言(悪態)が、漏れ出る。

プログラマの独り言は、もはや職業病。
基本的に独りでこもる仕事だし、自分で判断して解決しなきゃならん事がほとんどなので、自分との対話は必須。
「ここであれコールしたら戻った時にログはいてここにくるはずだからいや待て違うかフラグ見とるわこのフラグどこで変えてるねんうわー34箇所もあるめんどいなこれ」
ってな実況中継を、ブツブツ呟きながら仕事している事も多い。

そして、感情がダイレクトに口から出るので、結構毒を吐くことも多い。
たとえばこんな↑メールを見た瞬間、
「1行書いてメール転送するだけなら、訓練すりゃサルでも出来るわ無能どもが」ぐらいは平気でつぶやく。
ただし機嫌が悪いわけではなく、次の瞬間話しかけられても普通に応対できる。
即ガス抜きをしていかないと、生きてはいけないのです。

先ほどのメールの内容を確認していくと、どうも、やってはいけない操作を客がやってしまっている可能性が高い。
上司に電話して、確認する。
「○○の件ですけど、これお客さんどんな操作されたんですかね?」
すると上司から
「何も聞いてないとにかく早く直せ」
「いやいや直す直さないの前に、原因を調べる必要が「とにかく客がご立腹だから早く直せ」 いやですからね「直せ」」
ん?俺は間違えて自動応答ソフトに電話をかけてしまったのか?というぐらい、会話が成立しない。
らちがあかんので電話を切る。
そんなときも
「ただ「直せ」言うだけなら九官鳥でも出来るわボケが」ぐらいは平気でつぶやく。
仕方なく、客と直接話して、情報収集することにする。

客と話した結果、結局客の勘違いであることが分かり、何時間もかけて説明し、ようやく納得してもらう。
そんな事をしていたら、自分の仕事は1ミリも進まないまま、いつの間にか就業時間になる。
そーだ今日は用事があったんだ!と、そそくさと帰る。

<帰宅フェーズ>
さー仕事終わった!遊ぶぜ!と意気揚々と会社を出る。
友人たちと楽しく遊ぶ。あーこの瞬間の為に生きながらえてるわー。
そこへ届く悪魔の着信。もちろん個人携帯に。
友人たちの輪から離れ、上司経由で客先からの問い合わせに答える。
仕様書を読めば1秒で解決するような内容を、わざわざ技術者に問い合わせてくるこの現状。しかも退社後に。
電話を切り、いつものように
「そんなもん仕様書に書いてあんだろ英語ぐらい読めやボケが」と呟きかけ、ここはシャバであることを思い直して、あわてて咳き込んでごまかす。

数分後。また悪夢の着信。
電話では解決できない内容で、泣く泣く遊びを切り上げ、会社に戻る。
こうしてどんどん友人は減る。

<再出勤フェーズ>
会社に戻る。
一度帰ったはずの人間が戻ってきているのに、ほとんど誰も反応しない。
私服で酒の匂いを放ちながら、PCに向かう仲間もいる。
ブルータスおまえもか。

問題を調査する。
ソフトに問題が見つかり、修正する。
なんかテンションあがってきたなーと時計を確認すると、午前2時。
プログラマ業界では常識ともなっている、神が光臨する時間。
何故かこの時間の前後が、もっとも効率が上がるとかそうでもないとか。
ロウソクの燃え尽きる瞬間とも言われている。

午前5時。
対応が終わったソフトをメールで、客先に送る。
数分後に客先から「受け取りました」のメールが来てビビる。ブルータスあんたもか。

<再帰宅フェーズ>
数時間後には出勤だけど、家に帰る。
朝日を浴びながら、今日も朝刊に負けたかーと思いながら、フラフラと帰る。

こんな素敵な仕事、プログラマ。
さぁあなたもプログラマになって、嫌な汗かいてみないかい?

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2012/10/28 10:44 | Comments(0) | 仕事

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