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2024/11/23 01:04 |
バイオリンの弦交換 インフェルノ赤
バイオリンの弦を替えてみた。

弦は消耗品なので、古くなったら替える必要があるんですけど、わりと高価です。プロともなると2ヶ月に1回ぐらい替えるそーですが、一般庶民にはどだい無理な話。
一般人のなかでも最下層に位置する俺には特に、どどだい無理な話でして、基本的に「切れるまで使う」という教育方針で進めてまいりました。

そして気がつけば、前回の弦の交換から3年経ってました。
3年経っても切れないって、ギネスへの申請をわりと真剣に検討するレベルで凄いと思うんですが、まぁそのトリックの裏には、明らかに「弾いて無い」という真相が見え隠れするわけです。
切れないまでも、3年も使い続けるとすごい事になります。
まず、弦が所々サビてる。全体的に茶色い。
そして、弦が伸びきっているせいか、ペグを巻くと
「キリキリ」とも「ミシミシ」とも言える、なんとも表現しにく断末魔の叫びが、伸ばされた弦から聞こえてくる。いつ切れるかビクビクする。
あー、必殺仕事人でこういう音聞いたなー。はじいたらガクってなる奴。

なんかさすがに、最近音も悪いような気がして、いや昔からずっと音は悪いままなんですけど、いくらなんでもこれはあかんやろ、ということで弦を交換することにしました。

バイオリンの弦にもいろんなメーカーのものがありましてね。
ドミナントとかオブリガードとか、死の草とかいう恐ろしい名前のものまで。
今回は、インフェルノの赤にしてみました。
なんか人気らしいし。
5fe93e68.jpg





周りの音楽家どもは、弦を替えると音も変わるとか言うんですよね。
でもね、全然そんなことないし。
これまで何度も弦を交換してきましたけど、違いなんてサッパリわかんなかったし。
きっと奴らが感じているのは「高い弦を張ってるから、高貴な音が出なきゃ嘘だ!」という強迫観念に過ぎないと、私のような現実主義者は思うわけですよ。あーネバーランド行きてぇ。

でもね。
俺 ももう、小学校生活まるごとを軽く超えるぐらい、経験だけは長くなってきたわけですよ。腕は相変わらず耳を覆わんばかりの大惨事ですけど、耳はそれなりに 鍛えられて来てるんじゃないかと。こんなに酷い音を常に一番近くで聞かされ続けてきたんだから、そりゃ相当に鍛えられてると思うんですよ。それならば俺に も弦の違いとかが、そろそろ分かるんじゃないかと。みんなみたいに「あの弦はマイルドで、それでいてコクがあるがキレはない」みたいな話を、ドヤ顔でして みたいんです。

ワクワクしながら弦を交換し、いざいざ弾いてみました!


え?


俺間違えた?

バイオリンの弦を買ったはず、だよな?
もしかしてビオラとかギターの弦張っちまった?

とか思って何度も確かめてしまうぐらい、さっきまでの弦と音が違った。ってか違いすぎる。こんなでっかい違いに今まで気がつかなかったとか、どんなけ大らかな心の持ち主だったんだ俺は。
チューナーによれば音は間違ってないはずなんだけど、全然違う、違いすぎる!
なんというか、甘ったるいバタークリームみたいな。
のっぺんだらりとした音というか。色で言うと間違いなくベージュ。
確実にいじめられるタイプ。靴とか隠されちゃう系。
名前インフェルノ(地獄)のイメージとは、似ても似つかない音だ。

今まで慣れ親しんだうちの子が、突然中身だけ別の子になっちゃったようなホラー感。
あのバイオリンらしい音はどこに行っちゃったの?
返して!あたしの音を返してよ!

いずれ慣れるってみんないうけど、本当に慣れるんかなぁ。
 

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2012/02/22 20:37 | Comments(0) | 音楽

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