俺のおみや

やっぱね。
出来ないことは、出来る人に教わったり、技術盗むのが一番手っ取りばぇぇ。
というわけで、ケーキ作り（特にデコレート）が壊滅的にヘタクソな俺は、ちゃんとした技術を学ぶべく、それでも学校に行くほどの気合は無く、カルチャー的なスクールに小さく収まってみた。料理関係で色々やってる、ホームメイド協会のケーキ初級クラスに迅速に参戦。

しかし、入会したのはいいものの、待てど暮らせど教室がスタートしない。
なんかある程度人数が集まらないと開催されないらしく、２ヶ月ぐらい放置プレイを受ける。
忘れかけた頃、人数集まらないから１人で開催します、ということになり、マンツーマンレッスンを受けられることになった。これはある意味ラッキー。

そして初回レッスン。
初回はオーソドックスな、２段のスポンジケーキ。
ガトー・ア・ラ・シャンテリーというかっこいい名前がついているが、和訳すると「スポンジケーキに生クリームとフルーツ乗せたもの」です。嘘です。

普通の主婦って感じの女性が先生で、正直、あんまり教えることには慣れて無さそう。
でも、すんげー丁寧に教えてくれはった。
あと、分量は既に量ってボウルに用意されてるんだけど、それ以外は全て自分で作る。よくある料理教室では、ほとんど先生が作って、単純作業だけ生徒がやったりするけど、ここではそれはなし。先生が手本を見せてくれて、それに追従する形でこちらも作っていく。

しかし、題材が基本過ぎる。
こんなケーキ、通算１００個は作ってるし、これは正直、ナッペ以外に学ぶところねーなと思っていたんですが、意外にもすげー勉強になった。考えてみると、自分以外の人のケーキ作りの一部始終を見たのは、人生初だわ。普通見ることないもんな。
メモ代わりに記録。

・卵は常温に戻してから使う。
昔、メレンゲ作りに１回だけ派手に失敗した事がある。どう頑張っても固まらなくて、３０分ぐらい延々とぐるぐるかき混ぜても、何の変化も無い。今でも夢に見るほどのトラウマレベルの経験。これの原因は、卵を冷蔵庫から出して放置していたところにあったと思ってて、それ以来ずっと冷えた卵を使ってた。ショック。

・スポンジ生地を作る時の卵は、低速で泡立てる
男は黙って全速力。そう信じていました。
確かに低速だと時間はかかるけど、出来上がりのきめ細かさが全然違いました。ショック。

・薄力粉の混ぜ合わせ方は、Ｊの字を書くように
これこそ、見なきゃ分からない、文字では決して伝わらない技術でした。
これを使うと、粉が残ることなく、綺麗に効率よく混ぜ合わせられる。
２０回ぐらいダメ出しされて、ようやく少しコツがつかめました。

・スポンジの上は削る
２段のケーキなら真ん中でカットして、使ってました。
スポンジを削ると、シロップが馴染みやすくなるし、平面になるからナッペしやすい。
俺の壊滅的なナッペのヘタさは、デコボコ面に飾り付けていたところに大きな要因があったらしい。こんな簡単なことに気付かなかったなんて！ショック。

あとはもう、型への流し方とかクリームの泡立て方とかケーキの切り方とかナッペの仕方とか絞り方とかはけの使い方とか、細かいけれど言われなきゃ絶対知らないままだわ的な事を、たんまりと教えてもらった。
あと、星口金を使ったクリームの形で、ローズとシェルの形を教えてもらうも、ほとんど成功せず。星しか作ったことの無い俺には、他の形なんて考えもしなかったよ。
これは練習しないと。

そして練習のために、作ったり削ったりを繰り返した後の作品。





うむ。フルーツの飾り方ひとつとっても、センスの悪さが伺える。あと性格も悪そう。

友人に写真を見せたら
「むしろこんな飾りつけなら、無い方がいいんとちゃう？」
と真顔で言われて、俺涙目。
うるせーこれから俺は上手くなるんだよー！バーヤバーヤ！