わりと強めの岩場を行く。
日陰は所々凍ってるんだけど、ぱっと見では分からなくて、滑ることもしばしば。豪快に滑っちゃうと、さよなら現世になるような場所が続く。
前後の人と、危険箇所を伝え合いながら進む。
たまたま一緒に歩くような形になった若いカップルの、彼女の方は今時の山ガールだった。いいよなー女性は可愛い格好とか出来て。俺もカラフルな靴下とかスカートとか履いてみたい。来世に期待。
涸沢岳からいくつかピークを越えて、もう少しで穂高岳山荘ってところで、気づいた。
あ、さっき休憩したところに、カメラ(一眼レフ)置いてきた!沢女には先に行ってもらい、俺は音速で来た道を戻る。
ここまで、周りに合わせたのんびりペースで歩いていたのに、凍った岩場の下りを全速力。
そんなに高いものじゃないから、最悪無くなってても買えばいいんだけど、撮った写真が無くなるのが辛い。それでもあのカメラと過ごした、数ヶ月の想い出がキラキラした背景と共に思い出される。やべぇ、ちょっと泣きそう。
きっとある!俺を待っててくれるはずだ。
すれ違う人たちをすり抜け、人生最速で現場へ。
はたしてカメラは!
日陰は所々凍ってるんだけど、ぱっと見では分からなくて、滑ることもしばしば。豪快に滑っちゃうと、さよなら現世になるような場所が続く。
前後の人と、危険箇所を伝え合いながら進む。
たまたま一緒に歩くような形になった若いカップルの、彼女の方は今時の山ガールだった。いいよなー女性は可愛い格好とか出来て。俺もカラフルな靴下とかスカートとか履いてみたい。来世に期待。
涸沢岳からいくつかピークを越えて、もう少しで穂高岳山荘ってところで、気づいた。
あ、さっき休憩したところに、カメラ(一眼レフ)置いてきた!沢女には先に行ってもらい、俺は音速で来た道を戻る。
ここまで、周りに合わせたのんびりペースで歩いていたのに、凍った岩場の下りを全速力。
そんなに高いものじゃないから、最悪無くなってても買えばいいんだけど、撮った写真が無くなるのが辛い。それでもあのカメラと過ごした、数ヶ月の想い出がキラキラした背景と共に思い出される。やべぇ、ちょっと泣きそう。
きっとある!俺を待っててくれるはずだ。
すれ違う人たちをすり抜け、人生最速で現場へ。
はたしてカメラは!
うん、普通に、無かった。
もしかしたら転げ落ちたのかな?と好意的に解釈もしかけてみましたが、そんな場所でもなく。うむ。どう好意的に解釈しても、間違いなく人為的な関与が疑われます。
この山に拾得物横領犯が!ちくしょう。もう人なんか絶対信じるもんか。
仕方なく、再び来た道を戻る。
今なら犯人は遠くに行ってない。ここから追いかけて出会う人全てに尋問していけば、窃盗犯は見つかるんじゃないか?例え嘘をついていても、年に100冊は刑事物を読む俺なら、その微妙な反応を感じ取れるんじゃないか?過去に何度も浮気されていながら、相手が自白するまで1度たりとも気付けたことの無い俺の推理力ならきっと!
そんな事を考えて、ブラックな空気をまといながら歩いていたら、前におじさん集団が。その人たちの後ろを歩きながら、ふとおじさんのぶら下げているカメラに目が行く。
ってそれ、俺のカメラじゃん!!
超興奮しながら声を掛けると、さっきそこで拾って、落し物として上の山小屋に届けるとこだったらしい。事情を説明し、返してもらうことに成功!
世の中捨てたモンじゃない!もう人なんか超信じる!
俺がマッドサイエンテストになって、世界を滅亡させる計画を実行しても、おじさんだけは逃げられるようにするよ!
そんなこんなで穂高岳山荘前のピークに戻ると、さっきの山ガールが「速っ!」と、引き気味に出迎えの言葉をくれた。沢女は、俺を捨てて出発する寸前だった。
穂高岳山荘に降り、持って来たお湯で、暖かいスープをいただく。沢女はえらい優雅なティーカップで、コーヒー飲んでた。水谷豊か思たわ。
一緒に3000メートルを越えてきた相棒。
こんなにたくさんの人にすれ違ったのに、「かわいい」と言ってくれたのは女性1名だけでした。彼女の横には長身のイケメンがいたけど、褒めてもらえて嬉しかったので、2人がずっと仲良しでいられるよう、呪いをかけておきました。
つづき
もしかしたら転げ落ちたのかな?と好意的に解釈もしかけてみましたが、そんな場所でもなく。うむ。どう好意的に解釈しても、間違いなく人為的な関与が疑われます。
この山に拾得物横領犯が!ちくしょう。もう人なんか絶対信じるもんか。
仕方なく、再び来た道を戻る。
今なら犯人は遠くに行ってない。ここから追いかけて出会う人全てに尋問していけば、窃盗犯は見つかるんじゃないか?例え嘘をついていても、年に100冊は刑事物を読む俺なら、その微妙な反応を感じ取れるんじゃないか?過去に何度も浮気されていながら、相手が自白するまで1度たりとも気付けたことの無い俺の推理力ならきっと!
そんな事を考えて、ブラックな空気をまといながら歩いていたら、前におじさん集団が。その人たちの後ろを歩きながら、ふとおじさんのぶら下げているカメラに目が行く。
ってそれ、俺のカメラじゃん!!
超興奮しながら声を掛けると、さっきそこで拾って、落し物として上の山小屋に届けるとこだったらしい。事情を説明し、返してもらうことに成功!
世の中捨てたモンじゃない!もう人なんか超信じる!
俺がマッドサイエンテストになって、世界を滅亡させる計画を実行しても、おじさんだけは逃げられるようにするよ!
そんなこんなで穂高岳山荘前のピークに戻ると、さっきの山ガールが「速っ!」と、引き気味に出迎えの言葉をくれた。沢女は、俺を捨てて出発する寸前だった。
穂高岳山荘に降り、持って来たお湯で、暖かいスープをいただく。沢女はえらい優雅なティーカップで、コーヒー飲んでた。水谷豊か思たわ。
一緒に3000メートルを越えてきた相棒。
こんなにたくさんの人にすれ違ったのに、「かわいい」と言ってくれたのは女性1名だけでした。彼女の横には長身のイケメンがいたけど、褒めてもらえて嬉しかったので、2人がずっと仲良しでいられるよう、呪いをかけておきました。
つづき
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