俺のおみや

涸沢に到着。
ここもとんでもない人の数。







これが涸沢のテント場か。
涸沢のテン場は相当酷いと噂には聞いていたけど、まさかここまでとは。大小の岩がゴロゴロしている場所が、テント場て。水平なところもほとんど無く、どこにテントを建てても岩の上。テントの中でも、床下の岩が痛くてまともに座ってられない。これでお金取るとか、凄いな。
俺が思うに、少なくとも北アルプスで最も劣悪なテント場じゃないかと。ヘタすりゃ日本最低か。

とりあえずテントを張って、マットを敷いたら寝転がれるようにはなった。
ものすごく眠いけど、こんな岩の上で眠れるか！と思った数分後には眠ってた。

１時間ほど眠って、起きる。
外に出てみる。






なんか増殖しとる。
俺のテントも、テントで包囲されてて、無駄な抵抗は出来ない状態に。
ちなみにテントって、外の音も中の音も筒抜け。テントの中にいると、少し離れたところを誰かが歩いても、テントに擦り寄って歩いてるの？ってなぐらいに足音を大きく感じる。
夜中だと、これが結構恐怖。

今夜の夕食は土手焼き風おでん。あっためるだけの簡単なものだが、びっくりするぐらいマズくて泣きそうだった。何を食べてもおいしいはずの山でこのマズさなんだから、下で食べたら発狂してるわ。
なんとか食べ終えて本を読んでたら、沢女が声を掛けてくれて、夕食に御呼ばれした。連続２回夕飯とか超余裕。
そこでおいしい豚肉などいただく。重いのに、ちゃんと食材持って上がって来てるとは、さすが。見習わねば。

しばらく外で酒を飲みつつ喋っていたけど、寒くなったので撤収。
最後にトイレに行ってみたら、ここでも大渋滞。
暇なので、後ろにいた人と話をする。
もう２０年ぐらい、毎年のようにここに来ている人で、それでもこの混みようは初めてらしい。俺たち、とんでもない時に来たもんたな。

テントを避けて道に出るのも一苦労。テントに張られているワイヤーを、ヘッドライトの僅かな明かりで避けつつ前進してると、なんか自分が、赤外線を避けて敵アジトに侵入するスパイになった気分。

でも、テントに所々明かりがともって、キャンドルナイトみたいになってて凄く綺麗だった。
分かりにくいけどこんな感じ。






それぞれの色に、テントの色が浮かび上がっていて、真っ暗な中に赤や青、緑の灯りが広がって、本当に綺麗だった。

トイレに行ってようやくテントに戻った数分後、またトイレに行きたくなって、いろんな意味で泣きそうになった。１時間ぐらい悶々としたあと、結局行きましたがね。