俺のおみや

登山道に入ると、そこは渋滞だった。






これ見た瞬間、帰りたくなった。
やべー。すっかり忘れていたけど俺、人ごみ耐性おもくそ低いんだった。最近は減ったけど、昔はよく人ごみの中にいると、フラフラ倒れたりしちゃったのな。俺が可憐な美女だったりしたら、「俺が守ってやらなきゃ」的な思いを男性に抱かすことにより、かなりモテ度向上に役立つと思うんだけど、ショボくれたオッサンでは活かす事は出来ない。俺絶対生まれてくる方向性を、色々と間違えたと思うわ。

道が細いもんだから、すれ違うのにいちいち全体が立ち止まる事になり、おまけにいつまでも途切れないもんだから、誰かが音頭をとって片側通行の指揮をする必要もあり。なんだこれ？
富士山でもこんな事なかったぞ。
３連休。連日晴れ予報。紅葉シーズン。
この３連コンボにより、登山者数はとんでもないことになってるらしい。

細い登山道を抜けて、つり橋。
このあたりで休憩する人が多く、ここも人だらけ。






こんな人ごみの中なのに、普通に煙草を吸う輩のせいで、喘息もちの俺は煙を避けて右往左往。山やる喫煙者なんて、絶滅したと信じてたわ。
普段の人がいない山がどんなに幸せか、身に染みて分かりました。

ここから、ちょっとガレ気味の道を登る。
ガレてるけど、これまで何万人の人に踏まれてきた道なのか、そのせいで踏み固められてて、踏んでも動いたりする岩はほとんど無い。
右手にちょっとだけ紅葉が。
なんかテレビ局みたいなのも来てた。






本日の荷物の重さは、２５キロ。
家で色々とやってみたんだけど、テント泊装備になると、余計なもの入れなくても普通に２０キロ越えるわ。一緒に登る人の荷物を、時々持たせてもらうけど、１０キロぐらいだったりするのな。俺の装備に安くて重い道具が多いのは確かだけど、なんでこんなに差が出るんだろう？やっぱ酒一升とか梨５個とかがあかんのかなー。







登りきったところで、涸沢小屋と涸沢ヒュッテ（どっちも山小屋）の看板に出くわす。

体力と時間があれば、奥穂に行こうという計画だったけど、荷物を１秒でも早く投げ捨てたかったので、ここをベースキャンプ地とすることに決定。

つづき