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2024/11/23 10:43 |
劔岳に、いざ参る その3
やがて観光客はいなくなり、登山道に入る。
標識がいっぱいあるので、迷うことなく雷鳥平へ。
道は岩だらけで、結構険しい。
しばらく歩くと、遠目に色とりどりのテントの花が咲いてるのが見えてきた。

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人の営みにホッとする。
しかし、近いなオイ。室道から1時間ぐらいでテン場ですがな。
綺麗だし川も近いし、ここもいいなぁ。
雨だし、もうここでオウチ建てたい。
重い荷物をとっとと投げ捨てたい。そりゃあもう豪快に、投げ捨てたい。
でも俺の目指すテン場はまだ先なので、くつろぐ人たちを横目で見ながら、泣く泣く先を目指す。
 

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ひたすら登り。
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ここらへんで自分が、凄くバテていることに気づく。
俺弱えーと思ったけど、よく考えた2000メートルにいるから、
そりゃ普段の低山と同じように動いたらバテるわなと気づく。
ゆっくりと歩くことにする。

遥か彼方に見える目標も、歩けば歩いただけ、確実に近づく。
どんな小さな一歩も、でっかい一歩も、全部、目的地に着くために必要な一歩であって。
ふと振り返ると、自分が居た場所が見えなくなるぐらい遠くまで来ていて、一歩を積み重ねて、自分独りで、これだけの距離を歩いてこれた事を実感して、ちょっと俺スゲーってなる。
こんな時、山はいいなーって思う。

雷鳥山荘に到着。休んでいる人がいっぱい居る。
さすが夏山だなーすごい人の数だ。
休みたかったけど、どうせ休むなら静かなところがいいので、このまま直進。
道が分かれていて、片方は雪渓だらけで要アイゼンとなっていたので、ノークランポンな俺は、もう片方の道へ。
しかし、8月に要アイゼンって凄いなぁ。アルプスすげぇ。

雷鳥山荘から、延々と下る。
一応ピークとなる別山に到着し、ここで休憩。
山頂には辛うじて立て札が立っているけど、なんかみんな素通りしていくし、取り立てて何かが有るわけでもないし、ちょっと寂しい場所。

来る人来る人がみんな、ザックカバーつけて、ザックを雨から守ってる。
俺のザックは裸。かっこよく言うとネイキッドオブザック。
俺もザックカバー持ってるんだけど、ザックなんて濡れてナンボだろとか、勘違いした男らしさのアピールの為に、家においてきた。
でもよく考えたら、ザックの中に水が入る事よりも、ザックが濡れる事自体が問題なんだよね。
濡れたザックテントに入れたら、テント汚れるし。
テントに入ってから、ようやく後悔したわ。次からはちゃんと持ってこよう。

別山を超えると、テントの花が咲き誇ってた。

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おおー。ついに俺の寝床が見えたー。
これまた遥か彼方に見えるテン場まで、わりかし緩やかな下りを、ゆっくりと歩いていく。

テン場に到着。
管理棟は一番奥にあった。
そこで必要事項を用紙に記入し、500円を払う。
札とか無いんだって。性善説で成り立ってるなー。
水場は二箇所にあり、片方は消毒されている水で飲み放題。
トイレもあって、紙もあるそうな。
早速水を飲んでみる。これがまた冷たくて、むちゃくちゃウマいのな。
ってかテン場に水があるなら、わざわざ運び上げてこなくてもよかったよね..
分かっていても、常に水を数リットルは持ってないと不安だわ。

雨の中、テントを建てる。
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側に投げ捨てておいたザックをテントに放り込み、自分も入る。
うん、テントの中、砂まみれになった。
濡れたザックについた砂が、俺のおかげでテント内に進入することに成功し、俺は激怒した。
これのおかげで、俺はしょっちゅう砂入り味噌汁とか、砂入り紅茶を飲む羽目になる。

つづき。
 

2011/08/11 21:39 | Comments(0) | TrackBack() | 登山

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