もしかしたら俺は死ぬかもしれない。
草津白根山の峠道をバイクで走りながら、わりかしリアルに死を意識した。
前が見えにくいのは吹雪のせいか、それとも意識が朦朧としているせいか。
温度を示す電光掲示板には気温4度の文字。数字の前にはマイナス記号が。
4℃かー。そんな銀細工屋さんがあったよねあははは逝きそう。
事の始まりは、バイク仲間ニタンイとのツーリング計画をたててたところまでさかのぼる。
その直前に行った草津温泉があまりにも良かったので、俺が嬉々としてその話をしていると、温泉好きの彼の心をガッチリ捉えたようで、行き先が草津に決まった。
行程は2泊3日で、初日に一気に草津まで行き温泉宿に泊まり、翌日は戻ってきつつ、どこか中継点でキャンプしようという話になった。
滋賀から草津温泉まで、500キロぐらいある。
1日で行くのはそうとうキツいぞと伝えたのだが、まだ見ぬ草津温泉に魅了されてしまってる彼の耳には届かなかった。
当日は6時に、菩提寺のPAで待ち合わせ。
そこから、怒涛の勢いで突っ走る。
ずーっと高速道路を高速で走り続ける。
諏訪を過ぎたあたりで1回休憩を取った以外は、とにかく走り続けた。
13時には草津に着いてた。早過ぎ。ケツ痛い。
高速を降りて、あとは下道を宿まで行くだけ。
俺たちは、これなら時間的に楽勝じゃん、温泉入りまくりですな、昼間から酒も飲みまくりですなと、これから宿で過ごす時間に思いをはせていた。
しかし、ここからが本当の地獄でした。
草津なのに地獄。
草津白根山の峠道をバイクで走りながら、わりかしリアルに死を意識した。
前が見えにくいのは吹雪のせいか、それとも意識が朦朧としているせいか。
温度を示す電光掲示板には気温4度の文字。数字の前にはマイナス記号が。
4℃かー。そんな銀細工屋さんがあったよねあははは逝きそう。
事の始まりは、バイク仲間ニタンイとのツーリング計画をたててたところまでさかのぼる。
その直前に行った草津温泉があまりにも良かったので、俺が嬉々としてその話をしていると、温泉好きの彼の心をガッチリ捉えたようで、行き先が草津に決まった。
行程は2泊3日で、初日に一気に草津まで行き温泉宿に泊まり、翌日は戻ってきつつ、どこか中継点でキャンプしようという話になった。
滋賀から草津温泉まで、500キロぐらいある。
1日で行くのはそうとうキツいぞと伝えたのだが、まだ見ぬ草津温泉に魅了されてしまってる彼の耳には届かなかった。
当日は6時に、菩提寺のPAで待ち合わせ。
そこから、怒涛の勢いで突っ走る。
ずーっと高速道路を高速で走り続ける。
諏訪を過ぎたあたりで1回休憩を取った以外は、とにかく走り続けた。
13時には草津に着いてた。早過ぎ。ケツ痛い。
高速を降りて、あとは下道を宿まで行くだけ。
俺たちは、これなら時間的に楽勝じゃん、温泉入りまくりですな、昼間から酒も飲みまくりですなと、これから宿で過ごす時間に思いをはせていた。
しかし、ここからが本当の地獄でした。
草津なのに地獄。
高速を降りて、山道を行く。
どんどん標高が高くなり、半比例して気温は下がっていく。
そして雨。こいつが、夜更け過ぎでもないのに、やがて雪にも変わりやがった。どーなってんだ。
まさかそんなに寒いとは思ってなかったので、秋口用の装備で来てしまった。
芯から凍える。
スキー場がたくさんある高山の横を、走り続けた。
とにかく一刻も早く、1メートルでもいいから下りたい。
しかしその願いもむなしく、高度はどんどん上がり、気温はやがて氷点下へ。
風も強いので、体感温度はスキー場レベルだったと思われる。
道も、枯葉がいっぱい落ちていて、踏むと滑ってコケるので運転は慎重になり、速度はチャリレベル。おまけに俺のバイクは主人と同じで、ありとあらゆる環境に弱く、高山で氷点下という苛酷な環境に耐え切れず、エンジンが青色吐息になってきた。もう泣きそう。
あーなんか段々寒さを感じなくなってきた。ネロの気持ちが分かりかけてきた。
結局高度は2000mまであがった。
紅葉が既に始まっており、景色は綺麗だったんだけど、1秒でも止まって居たくなかった。
とにかく降りる。降りなきゃ死んじゃう。高山怖い。
友人とは大学からの付き合いだけど、この瞬間初めて、二人の思いは完全に一致していたと思う。
降りてきて、見覚えのある景色に出くわした時には、本当に心から嬉しかった。
そしてなつかしの、ペンションはぎわらへ到着。この時14時。
予定の到着時刻より大幅に早かったものの、宿の主人は当たり前のように部屋に入れてくれた。
看板犬。
部屋のコタツが泣きそうなぐらい嬉しかった。
音速で荷物を降ろし、部屋に放り込んで、コタツに入り込んでガタガタ震える30過ぎのオッサンが二人。なんか学生の頃と俺ら、変わってなくね?
ニタンイは早速風呂に行った。
ほどなくして出てきた奴は、ここの温泉がものすごく気に入ったらしい。
今まで何十という温泉に行ったがここは一番だと、ちょっと引くぐらい大絶賛してた。確かにここはいいよな。暑くて長くは入ってられないけど。
俺もようやく体力が戻ってきたので、二人して散策に出ることにした。
と言っても、俺は前に来ているので、初めての友人を案内するような形で、温泉のある辺りをぐるっと回ってきただけ。
温泉卵。俺は苦手なので食べず。
そして部屋に戻り、絵に描いたようなだらけきった生活をする。
俺は宿の周りを散策し、スーパーをいくつか発見。
やっぱコンビニは高いしな。
スーパーで酒とツマミをしこたま買う。
最近ハマってる芋焼酎をガンガン飲んだ。
昼間から酒とかどんなダメオヤジ。
友人は風呂と部屋を行ったり来たり徘徊しとった。
しばらくして夕食の時間となった。
前にここで食べた夕食と、メニューが似てる気がする。しかしウマいので問題なし。
この後、俺は風呂入ったり酒を飲んだり本読んだりしてダラダラ過ごす。
奴は夜の草津温泉を徘徊するとかゆって、出かけてったり、横でPSPやったりしてたみたい。
そして夜もふけ、朝早かったので眠くなり、21時には寝てた。
つづき
どんどん標高が高くなり、半比例して気温は下がっていく。
そして雨。こいつが、夜更け過ぎでもないのに、やがて雪にも変わりやがった。どーなってんだ。
まさかそんなに寒いとは思ってなかったので、秋口用の装備で来てしまった。
芯から凍える。
スキー場がたくさんある高山の横を、走り続けた。
とにかく一刻も早く、1メートルでもいいから下りたい。
しかしその願いもむなしく、高度はどんどん上がり、気温はやがて氷点下へ。
風も強いので、体感温度はスキー場レベルだったと思われる。
道も、枯葉がいっぱい落ちていて、踏むと滑ってコケるので運転は慎重になり、速度はチャリレベル。おまけに俺のバイクは主人と同じで、ありとあらゆる環境に弱く、高山で氷点下という苛酷な環境に耐え切れず、エンジンが青色吐息になってきた。もう泣きそう。
あーなんか段々寒さを感じなくなってきた。ネロの気持ちが分かりかけてきた。
結局高度は2000mまであがった。
紅葉が既に始まっており、景色は綺麗だったんだけど、1秒でも止まって居たくなかった。
とにかく降りる。降りなきゃ死んじゃう。高山怖い。
友人とは大学からの付き合いだけど、この瞬間初めて、二人の思いは完全に一致していたと思う。
降りてきて、見覚えのある景色に出くわした時には、本当に心から嬉しかった。
そしてなつかしの、ペンションはぎわらへ到着。この時14時。
予定の到着時刻より大幅に早かったものの、宿の主人は当たり前のように部屋に入れてくれた。
看板犬。
部屋のコタツが泣きそうなぐらい嬉しかった。
音速で荷物を降ろし、部屋に放り込んで、コタツに入り込んでガタガタ震える30過ぎのオッサンが二人。なんか学生の頃と俺ら、変わってなくね?
ニタンイは早速風呂に行った。
ほどなくして出てきた奴は、ここの温泉がものすごく気に入ったらしい。
今まで何十という温泉に行ったがここは一番だと、ちょっと引くぐらい大絶賛してた。確かにここはいいよな。暑くて長くは入ってられないけど。
俺もようやく体力が戻ってきたので、二人して散策に出ることにした。
と言っても、俺は前に来ているので、初めての友人を案内するような形で、温泉のある辺りをぐるっと回ってきただけ。
温泉卵。俺は苦手なので食べず。
そして部屋に戻り、絵に描いたようなだらけきった生活をする。
俺は宿の周りを散策し、スーパーをいくつか発見。
やっぱコンビニは高いしな。
スーパーで酒とツマミをしこたま買う。
最近ハマってる芋焼酎をガンガン飲んだ。
昼間から酒とかどんなダメオヤジ。
友人は風呂と部屋を行ったり来たり徘徊しとった。
しばらくして夕食の時間となった。
前にここで食べた夕食と、メニューが似てる気がする。しかしウマいので問題なし。
この後、俺は風呂入ったり酒を飲んだり本読んだりしてダラダラ過ごす。
奴は夜の草津温泉を徘徊するとかゆって、出かけてったり、横でPSPやったりしてたみたい。
そして夜もふけ、朝早かったので眠くなり、21時には寝てた。
つづき
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