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2024/11/27 10:20 |
ゆびわをつくるひと
前にも書いた気がするけど、宝飾の専門学校に通った時期がありまして。
それも、社会人になってから。

宝飾って一口にゆーても、そりゃあもう色々とジャンルがありましてね。
作る人はもちろん、鑑定とか、デザイナーとか、いろんな専門がありました。
作るものも、指輪とかネックレスとか腕輪とかアンクレットとかピアスとか、もうやたらめったらあります。
俺は、指輪を作る人を目指す科にいました。

別に宝飾で食っていく気なんてサルサ無くて、今と同じように本職のプログラマを、だらだらとやってました。
今よりも仕事が遥かにヒマで、なんかすることねーかなー、ヒマだし学校でもいくかー。
そんな程度の思いで、にフラフラと通ったりしてました。
意外に、そんな己の趣味を充足させるために来ている人も、けっこーいました。

一応、その当時アクセサリに凝っていて、首輪とか腕輪とか指輪とか色々ジャラジャラしてました。
これがもう、壊滅的に似合わなくて。
自分でもうすうす分かっていたんですが、なんとなく、そういうのを楽しんでみたい年頃だったんです。
鎖とか巻いて歩いてましたからね。お前はゴーストライダーか。
重量税も払わずに、道路にダメージを与えて歩いてましたからね。あれは間違いなく脱税行為ですよ。

まぁとにかくそういうのが好きってのもあったんですが、本当の動機は見事なほど不純です。
彼女に、指輪とか作ったら喜んでもらえんじゃねーかなーという思いです。
いや、これだけ聞くと、あんまり変態とは感じないと思うんですが、普通に彼女いませんでしたからね。
彼女もいないのに、彼女にあげるための指輪を作る技術を磨くて、明らかに方向性がおかしい。
それならまず、彼女を作ることに全力を注ぐべきじゃないですか。
もうね、アホかと。馬鹿かと。
しかしそこが俺らしい。可哀相なぐらい頭悪いですね。

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ほいで学校に通いまして。
俺は、石とかついてない指輪が好きなんで、そういうものを作りたかったんですが、基本は石付きなんで、石のつけ方とか石そのものの知識とか、俺にとって比較的どうでもいい事を学ばされました。全部忘れました。

そいで毎日のように銀を削って、指輪を作ってました。
来る日も来る日も、与えられた課題に沿って、指輪作ってました。
後半では、普通に課題を無視して、自分の作りたいものを作ったりしてました。

そして、なんとなく気づいてはいたんですが、いよいよ本格的に金属アレルギーであるということが発覚しましてね。

指輪を作る人において、金属アレルギーなんて致命的ですよ。
でもそんな面白い奴が、俺のほかにももう1人いましてね。
金属アレルギー繋がりで、妙に仲良くなりまして。わけのわからん友情です。
二人して、いかに金属アレルギーに対応するか、色々と策を練ったりしてました。
木の指輪とか、皮の指輪とか作って遊んでました。
木は簡単に割れるし、ものすごく大変だった。

金属アレルギー症状が出にくいというサージカルステンレスは、その頃あんまりメジャーじゃなかったような気がする。
一応話には聞いていたけど、あんまり変わらないとかいう話だったような。
実際、確かにシルバーに比べたら、症状が出るのはかなり遅いけど、ずっと着けてるとやっぱ出ます。

今では奴は、サージカルステンレスを使った指輪を、趣味でポコポコ作ってるそーです。
かたや俺は、もう全然全く作ってません。
ちなみに過去2回ほど、彼女には指輪を作りました。
喜んでもらえたけど、サプライズにするために、さりげなくバレないように指のサイズを聞き出すのは、死ぬほど骨が折れました。

そんな昔話。

2008/05/23 23:04 | Comments(0) | TrackBack() | 日常

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