俺のおみや

けっこーな昔、骨髄バンクに登録した。

そのときの話はこのあたりに。

ドナーカード　その１　その２

最初のうちは、骨髄移植推進財団から封筒が届くたび
「ツイニキタカ！？」
と、半分ビクビク半分ワクワクしてたけど、毎回会報のみ。
それもそんな頻繁に来るものじゃないし、ほどなく慣れてしまい、そんなことも忘れて日々を無駄に過ごしておりました。

そんなある日。

明らかに、今までの会報とは違う、でっかい封筒が届いたんですよ。
「重要」とか「親展」とか「必ず今すぐあけろ」とか、もうやたらいっぱい書いてあるんですよ。

まさか！？

まさかキタのか！？

ドキドキしながら開けてみました。


「骨髄ドナーコーディネートのお知らせ」
「この度、貴方と登録患者さんのＨＬＡ型が一致し、ドナー候補の一人に選ばれました」

キター！！！
ついに来てしまったかこの時がぁぁぁ。


よりによってこんな時にーー。


こ、こんな時に．．．．


いやね。
わたし、２週間後ぐらいに手術するんスよ。
ほら、タイタニックを沈めるアゴを、改造するんスよ。
さすがにそんな状態で骨髄提供なんかできんだろ常識的に考えて。

な、なんとかならんもんだろうか？
幸い、欠格理由に「来週手術の人」ってのは無い。
体の病気による手術じゃないから、時間さえ合えば可能じゃないか？？
せめて退院して、体力を回復したぐらい。そう、一ヶ月ぐらい間があれば．．．

と、封筒に入っていた書類を読み進めてみると、最短２週間で確認検査に入るらしい。
そのときには健康体でいないとマズイわけだ。
だめだこりゃ。
俺そのころ、多分まだ包帯でぐるぐる巻きだわ。

１０年たってもヒットしない人もいるってーのに。
せっかく、人様のお役に立てるかもしれないチャンスなのにーーーーー。

まぁ嘆いていても仕方あるまい。
一刻も早く辞退の連絡をし、次の人にまわしてもらおう。

くくっ。無念。
ここ数年まれにみる無念さ。