俺のおみや

随分前だけど、仲間内にすんげー体重の増減が激しい女がいた。
俺は年に数回会うぐらいだったんだけど、会うたびに、明らかにボディラインがおかしいことになってた。

ある日はどらえもん。
その次会うと、ポッキーを無理やり擬人化したみてーな姿。
大体半年ぐらいのスパンで、ドラちゃん→ポッキー→ドラをメトロノームのように正確に反復。
俺が知る限り、彼女の体系に中間点は存在せず、常に０か１かの世界の人でした。
まっことデジタル。
形状記憶合金みてーな体でした。

でもね。
あんまそういうこと、指摘できないじゃないですか。
久しぶりに会った時、こっちが持ってるイメージを根底から覆すようなお姿であっても、ストレートに
「おめー太ったんじゃね？」
とか言えないじゃないですか。
痩せた時は指摘できるんですけど、指摘したらしたで
「そんなことゆって、私の気をひこーとしてるんでしょう？」
とか言うんですよ。ポッキーみてーな顔で。
だから内心「大丈夫かよコイツ、主に頭が」とか思っていても、鮮やかにスルーしてたんです。
正直２，３回経験すると飽きるし。そういうもんだと思ってしまいまして。

だけどある時、その真相に触れることが出来まして。