あの頃、俺は厨房だった。
語尾に「っスか?」と付ければ敬語なんだと信じていた、平均的な厨房だった。
平均的な中2病を患っていた俺としては、自分はケンカが強いと信じていた。
何の根拠もなく信じていた。
ジャッキーチェンの映画はテレビでよく見るし、北斗の拳も100回は読んだし、
ひとたび本気を出せば、ケンシロウは無理としても、べジータぐらいの強さは誇ると信じてた。
そんなある日。
デパートで厨房にカラまれた。
語尾に「っスか?」と付ければ敬語なんだと信じていた、平均的な厨房だった。
平均的な中2病を患っていた俺としては、自分はケンカが強いと信じていた。
何の根拠もなく信じていた。
ジャッキーチェンの映画はテレビでよく見るし、北斗の拳も100回は読んだし、
ひとたび本気を出せば、ケンシロウは無理としても、べジータぐらいの強さは誇ると信じてた。
そんなある日。
デパートで厨房にカラまれた。
理由は忘れたけど、なんか因縁つけたとかどーとか。
彼の知能指数を想って、涙が止まらなくなるようなくだらない理由だったかと思われる。
「おめーどこ中だよ!?」
とかゆわれてた気がする。
俺はついにこのときが来たかと。
いよいよ俺のギャリック砲を使う時が来たかと。
しかも相手はものすごく背が低くて、体格も俺と同じぐらい。明らかに弱そう。
「カカッテコイヤー!」
奴に言われるがまま、鼻息も荒く、ケンカの舞台となる近所の公園へ移動。
うん。いっぱいいた。
奴の仲間が10人はいた。サッカーでもすんのか言うぐらいいた。
そこでも俺は超強気。だって俺強いし。
たかだか10人程度かよ。そんなんイオナズン一発で終わりやんけ。
俺が終わりました。
んもう、愉快なぐらいボコボコにされてた。
ってか実質働いていたのは4人ぐらいだったと思う。
多分、俺からは誰にも指一本触れられなかったような気がする。こんなはずでは。
ブルースリーは、もっとバタバタやっつけてたのに。ヌンチャクか?ヌンチャクが足りなかったのか?
冷たい地面を頬に感じながら、そんな事を考えていました。
あの時から、自分を過大評価する事を止められたんだ。
大人の階段登った気がするよ。
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