俺のおみや

絵日記がかけるよーになったんですって。
そこで俺も書いてみました。
こーして毎回絵を描いていけば、いずれはゆみぞうさんとか、にぎりこぷしさんみたいになれるわけないわな。

絵日記といえば、大昔にこんなことがありました。

俺が小学生のころ、流行っていた本がありましてね。
確か「晴れ時々ぶた」とかいうタイトルで、３つぐらい話が有ったような気がします。
はたけやまのりやすという少年が主人公で、少年がデタラメな日記を書いたら、そのとおりになってえらいことになるというお話。
デスノートを、ちょっぴりポップにした感じと思ってもらえれば、大体当たりです。
あ、ウィキペディアにありました。ここです。

当時、夏休みの宿題として、絵日記があったんです。
くわえて、ドリルだとか自由研究だとか。さらに朝顔かなんかの観察日記なんてのもありました。
３つぐらいの日記を同時進行させる必要が有って、なんぼなんでもそんなネタ無いいうに。
書くことは好きだったんですが、あまりにも毎日書くことが同じになってきてですね。
困り果てていたんです。

この話を読んだ俺は、超感銘を受けましてね。
なるほど。適当なことを面白おかしく書けばいいんだと思ったんです。
明らかに、自分に都合のいい解釈をするところは、今も昔も同じです。
きっとあの娘のキライは好きの裏返し。間違いない。通報されたけど。

事実無根の、空想絵日記を書きましてね。
絵はエジプトのピラミッドを書きながら、ラジオ体操に行く途中で出会った魔法使いについて、延々と書いたりしましてね。ほんと意味が分からない。
日記の真ん中あたりから、ずーっとそんな調子で最後まで書ききりました。
ほとんどびっしり文字で埋めて、やりきった感、感じてました。
それで、今と同じぐらい頭おかしかった俺は、意気揚々とその日記を先生に提出。

怒られて終りなら普通なんですが、その担任もちょっと頭おかしくてですね。
型破りなバカの登場を待っていたのか、至極好印象でしてね。
なんとその日記を、クラスメートに大公開しやがったんです。
俺は大後悔ですよ。今うまいことゆった。
当然、クラスの笑いものになりましてね。
おまけに、その話はある本のほぼ純粋なパクリである説も浮上しましてね。ええおっしゃるとおり。

絵日記と聞くと、俺の日記がコピーされたプリントを思い出す。
元気ですか佐野先生。あたしは病気です。主に頭が。