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2024/11/23 17:38 |
手話
今から6年ほど昔。
当時働いていた会社に、聴覚障害を持つ人がいた。
変わった声で話す人やなぁと思っていたけど、まさか聞こえないとは知らなかった。

ある日会議で、その人を含めて打ち合わせをした時、みんながその人に対しては、
肩を叩いたりして自分の方を振り向かせてから、話しかけていた。
そこでようやく気がついた。
あ、聞こえないんだ。唇読んでるんだ。

読唇というのを目の当たりにしたのも、このときが初めて。

そして俺の無能ぶりにより、この会社を当然のように去ることになった日。
その人には仕事でお世話になったので、なんかサプライズ込めた挨拶できんかなぁと考えた。
そーだ。手話だ。手話で最後の挨拶して、ビビらせたろ。

以下、6年前に書いた、そんなお話。

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俺は話好きである。
その対象は人だけにとどまらず、幼い頃は花や動物とも(一方通行だけど)話した。
年齢上大人となった今でも、仕事で納期が迫りせっぱ詰まって、もう何もかも投げ出してしまいたいと思いはじめると、知らぬ間に壁とか虚空に向かって話したりしている程の話好きである。

さて、話は変わるが今の勤め先に一人、耳の聞こえない人が居る。
全く聞こえないのに話し好きであり、冗談も上手いしおもしろい人である。
仕事でも、俺が分からないことを聞くと、いつも的確な答えをくれるし、ついでに役付きである。
会話はこちらの唇の動きを見て言葉を知る『読唇術』が出来るので、ほとんど問題はない。
ただ、早口で喋ったり、小さな「ゃゅょ」の入る言葉などは、やはり読みにくいらしく、たまに筆談も使う。

しかし、すごい人だ。
半端でない努力をしてきたのであろう。
俺は彼を尊敬し、深い興味を持った。
もっといろんな事をこの人から教わってみたい。
そのためには待ってないで、俺から歩み寄らなきゃ。
俺が出来ることは、なんだ?

『手話』しかあるまい。
手話ならば、あの人ともっと手軽に、複雑な話しも出来るであろう。

そうと決まれば早速開始だ。
俺はその日の帰り、でかい本屋に直行し
手話本を探し出し、よさげな奴を一つ買った。

さぁやるで~


2007/10/10 12:11 | Comments(0) | TrackBack() | 日常

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