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2024/11/23 17:50 |
続々・新聞配ラー
社会人 23歳の頃にやってたバイト。新聞の続き。

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新聞配達を再び開始して半年が過ぎた。
ようやく早起きも習慣化し、配布先も覚え込んで平和な日々を送っていた。

ある日、新聞を配り終えて支店に戻るとそこに居た社員の人に
「そろそろ新聞増やすか?」
と聞かれた。

その時、俺が受け持っていた部数は大体100部。
そのうち半分ぐらいは、駅前にあるでかいマンション一つに集中していた。
マンションは、配る部屋番号さえ間違えなければ、建物ひとつに集中しているので、簡単に覚えることが出来る。
それに、普通の一軒家よりも次から次への移動の時間もほとんど無く、通常の家屋に配達するよりは、かなり楽である。
マンションの14階建ての階段を、登ったり降りたり登ったり降りたりしまくるのは、さすがにちょっと疲れるけど、頭の悪い俺にとって、それでも家々を覚え込む苦労に比べれば、よっぽどマシである。
だからもし部数を増やすなら、これと同じ様な、マンションが良いと思っていた。

俺は即座に
「マンションの地区なら、すぐにでも増やしたいです」
と言った。

数日後、+50部数としてある地区を受け持つことになった。
地図を渡されたときその社員の人に
「ほとんどマンションで、一軒家は7部だけや」
と言われたので、オオそれならヨカッタヨカッタありがとうございますと地図を確認した。

..........俺は地図を見つめたまま石化した。
確かに俺の希望通り「マンションの地区」かもしれぬ。
しかしその地区は俺の希望である「でかいマンション一つに集中」しているのではなく
「多数のマンションが含まれる地区」だったのだ。
一つのマンションに一部なんて所もいくつかあり、しかも5階に一部のみとか、4階に一部のみなんてところがズラズラとある。
これでは一軒家と同じく、マンションの位置を覚えなくてはならない。
位置を覚えるのが苦手だからこそ、マンションを希望したのに..
いや、確かにマンションはいっぱい受け持つことになったんだけど、俺が欲しかったのはマンションで..あれぇ?いやだからマンションは要らなくて..あれ?
って言うか......これじゃあ普通の一軒家の方が登らなくて良い分楽やんか。

俺はとんでもない地区を受け持つ羽目になった。
なんとこの地区の俺の受け持つ全ての建物には、何故か完璧に一つもエレベーターが存在しないばかりか、
階段の電気がずーーっと切れたままで、真っ暗闇の中を慎重に階段を登って行かねばならないところがいくつか有る。
何度階段でスネを打って泣いたことか。
そろそろ俺のスネは、キックボクサー並に鍛えられてきたかもしれぬ。
5階4階へと登り降りを繰り返していると冬ですら汗をかく。
夏になったら、力尽きてそこら辺でのたれる事は間違いないであろう。

しかし一度受け持った以上、途中で投げ出すようなマネは出来ぬ。
社員の人に、
「希望通りやろ?」とか悪気のない、満足げな笑みで尋ねられては
「はい希望通りですあはははは」と顔で笑って心で泣くしかない。


結局これを1年ぐらい続けて、いよいよ忙しくなって来た為、副業であったバイト生活に幕を閉じる事となった。

2007/08/06 12:09 | Comments(0) | TrackBack() | 仕事

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