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2024/11/22 23:45 |
ITものづくりの現場で起きていること
現在、電化製品開発現場で起きている事を、お伝えします。

電化製品というのは、ハードとソフトが組み合わされて、動いています。
例えばジュースの自動販売機。
お金を金庫に入れたり、ジュースを取り立ち口に出すのはハード(機械)の仕事です。
ジュースのボタンを押された時に、入金額とジュースの金額を比較して、ジュースを出すか出さないかを決めるのは、ソフト(プログラム)の仕事です。
機械仕掛けがハード、考えるのがソフト、とも言えます。

こうして、ハードとソフトが仲良く共同作業することで、電化製品は正しく動きます。
(ハードとソフトの担当者同士が、必ずしも仲良しとは言ってない)

一昔前は、基本的にハードに重点が置かれ、ソフトは補助みたいな役割でした。
例えば、昔の車。
ギアを手作業で変え、タイヤに直結された重いハンドルを動かし、窓ガラスは手をくるくる回して開く。人間の力を、そのまま機械に伝えることで、動いています。
これらはほぼ、ハードのみで行える機能です。

かたや、今の車。
ギアは状況に応じて勝手に変化し、ハンドルは指先一つで回せるほど軽く、窓ガラスはスイッチひとつで開閉。他にも、カーナビやリモコンドア、自動操縦や衝突回避なんてものまでありますね。これらは、高度なソフト無しには絶対に不可能な機能ばかりです。まぁもちろん、モノとしてハードも絶対必要なんですがね。

このように、現在ではソフトの重要度はますます上がり、ますます複雑化していきます。

はい。ここまでダラダラ書いたことをまとめると
「昔に比べてソフトは大規模になり、複雑になりましたとさ」
となります。めでたしめでたし。

なのに。

なのに、やでしかし。

近年。
ソフトにかけられるお金や、開発期間は、どんどん短くなっています。
お客さんサイドから見たら、当然安いほうが良いし、早く手元に届く方が良いに決まっています。だからより早く、より安く、そして品質も良い(と思われる)会社を選ぶ事になります。このため、世にあるたくさんの会社たちは、無理をしてでも安く、早くすることを余儀なくされます。でなければ、仕事がもらえませんからね。
もはや、誰が一番安くて早いと言い出すかの、業界全体でのチキンレースの様相を呈してます。
ここ数年ではそのチキンレースに、日本だけでなく中国やベトナムなんてーのも加わってきて、ますます競争は激化。壁に激突しちゃう人たちが続出してもーてます。

そのしわ寄せはモロ、現場のぺーぺーである僕たち私たちに圧し掛かってきます。
安く作れ!
早く作れ!
でも品質は落とすな!
といったムリゲーが、ずーっと続いています。

その結果。
・これ作るのに何時間かかる?と聞かれて、素直に回答すると「何でそんなに時間がかかるんだ!○時間でやれ!」というコントに付き合わされる
・スケジュールどおりにこなしてても「前倒しで作業しろ!」と強制的に残業(タダ働き)させられる
・確認作業の時間を削った結果、出荷後に大炎上。それにかかる修正作業は全て残業(タダ働き)

もうね。こういうの止めませんか本当。
本当に底までの過剰な品質やサービスを、みんな求めてないと思うんですよね。
運送業とか、多分もっとシャレならない現状だと思うんですよ。頼んだものが次の日に届くとか、明らかにやりすぎでしょ。

こんなに必死に仕事をしても、結果的に市場で大爆発して、お客さんには迷惑がかかり、会社の名も落ち、不具合対応で経費がかかり、利益はみるみる目減り。
見事なLOSE-LOSEの関係。

これはあかんて。病むて。心を。
これからもIT業界は、「心を病む人が多い業界」上位を、守り続ける事を確信します!

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2015/01/26 19:07 | Comments(0) | 仕事

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